わたしは確かにライブ会場に居たんだ、という話

 

先日のGALAXY.5ライブ配信の日、わたしは仕事だった。20:30退勤で、そこから電車に乗って、駅から歩いて、家に着くのは10:00近くなる予定だった。

 

 

配信が決まった日、全員生放送でそれを発表する野崎さんを眺めながら、あぁ良かったな、良かったね野崎さん、と思った。

「ソロ曲をやる」ってあんなに嬉しそうにしてたことや、ライブが中止になって(野崎さんは何にも悪くないのに)謝りながら泣いていたことを思い返して、涙が出そうになった。

これらの出来事をリアルタイムで知っているわけではないけれど、それでも「野崎さん良かったね」って思わずにはいられなかった。

配信当日は仕事が入っていたので、きっとわたしは見れない。でもそんなことよりも、野崎さんが、めせもあ。が、ライブをできるって事実が嬉しくて嬉しくて堪らなかった。嬉しそうに配信が決まったことを話す野崎さんが観れたことが、野崎さんの口から発表されたってことが、なんだかとっても嬉しくて幸せだった。

 

後日、詳細が発表されて、アーカイブが残ることが判明して、正直なところ「わたしも観れるんだ!」と、ものっっっっっすっごく嬉しかったし、「この会社、推せる……!」と思った。

嗚呼、株式会社DDの、土日も仕事あるタイプの社会人オタクへの優しさよ……!!

 

 

配信当日の朝。目が覚めて、野崎さんが更新したブログを読んで、あぁ好きだな、今日を楽しんでほしいな、なんて偉そうなことを思った。YouTubeで『New Sunshine』を観ながら電車に揺られて仕事へ向かった。

 

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このブログを読んでから観る『New Sunshine』がとても染みた。仕事頑張ってこよう、という気持ちになった。

https://youtu.be/wfN6xG8vUQo

サムネの笑顔からして最高、これから仕事っていう環境が良かったのか、いつもよりストレートに染みた。

 

仕事中も、「今頃リハーサルしてるのかな」「もうすぐ始まるのかな」なんて頭の片隅で考えて、17:00からは「セトリどんなのかな」「ソロ曲どんなのかな」「そろそろ終わったかな」と考えていた。

そして無事に20:30に定時退勤をキメたわたしは、帰宅してアーカイブを視聴すべく、電車に飛び乗った。

 

暫く電車に揺られていたが、ふと「別に今、観れるじゃん」と思い立った。

元来わたしは映画などの作品に触れるとき、ファーストコンタクトは大事にしたい派の人間だ。なので、アーカイブは帰宅してゆっくりと観ようと考えていた。

しかし、この時ばかりは我慢ならなかった。一刻でも早く観たい。タイムラインに並んだ、やり切って幸せそうなメンバー達の呟きや自撮り写真をちゃんと理解して噛み締めたい。そう思ったわたしは、「もう電車で観てやる!!!!」と開き直り、配信ページを開いて再生ボタンを押した。

 

帰宅ラッシュの時刻を過ぎた、海沿いを走るガラガラの電車に揺られながら、いつ始まるかな、と掌に収まるスマートフォンの画面をじぃっと見つめる。

早送りするのもなんだか勿体無くて、ギャラクシー衣装の9人がいつまでも映る冒頭の10分くらいを、心臓をどきどきさせながらずっと見つめていた。

 

ついに画面が切り替わり、あの物凄い映像が現れて、ライブが始まった。本当に凄かった。圧倒された。

こんなに凄いライブを、わたしは今、東京から遠く離れた街を行く電車の中で、掌のスマートフォンから体感している。イヤフォンをつけて画面を見つめたら、そこはもうライブ会場だった。

 

昔、なんとなく好きでよく聴いていた曲を思い出した。

‎Perfumeの"MY COLOR"をApple Musicで

わたしの掌から、数時間前の遠いライブ会場へ繋がる、電車の中のライブ会場。

幸せだなぁ、と思った。

 

 

 

7月4日、姉から「これを使えばテレビでクリームチケットから購入した映像が観れるぞ」とオススメされていたAVアダプタを購入した。

 

Lightning - Digital AVアダプタ - Apple(日本)

ツイッターに投稿された動画や画像、ニコニコ動画など、なんでもミラーリングしてひと通り大はしゃぎした。これはChrome castとはまた違った良さがある。

 

どんな場所もライブ会場に変える魔法をかけてくれるスマートフォンでの視聴も気に入っていたが、より大きな画面で見れるならそれに越したことはない。早速セッティングして、再生しようとした。

 

ここでまたふと思い立つ。「部屋の電気消したら、ライブ会場っぽくなるんじゃない?」

今となって考えると、あまりにも当たり前の事実に今さら気づいただけの話である。しかしわたしは人生において、そんな当たり前のことを実行したことが無かったのだ。

 

部屋の電気を消して、再生した。

わたしは、客席にいた。

ライブ会場の、客席に飾られた電飾の海の中にいるような感覚になった。

(余談だが、あの電飾は、会場に行くはずだったイルミィの代わりみたいで、わたしはとても好きだ。例えがあまり良くない気がするけれど、ぬいぐるみが所有者の代わりに旅行に行くサービスみたいな感じ。チケットを買える時期にハマっていなかったわたしがあの電飾を自身の身代わりに考えるのは些か横暴な気がするけれど、もしかしたらチケットを手に入れていたかもしれないわたしがあそこに居るというifの世界の幻覚をわたしも見たいのだ。)

 

わたしが好きになった時点で既にネットショップが閉鎖されていた為、ペンライトは持っていない。

ただ真っ暗なロフト付きワンルームで、アーカイブを再生しているだけ。

それだけなのに、ライブ会場に居るみたいだった。

また、幸せな気持ちになった。

また、魔法にかかったみたいだった。

配信終了時刻ギリギリまで何度も再生して、わたしはわたしの部屋を何度もライブ会場にした。

 

 

ライブ中のMCや、ライブ振り返り配信などで、「本当は生で観てほしい」とメンバーがよく口にしていた。

もちろん生で浴びる方が遥かに迫力があることは、今まで生きてきた人生の中で、当たり前のように実感している。わかっている。ライブだって、芝居だって、なんだってそうだ。

メンバーや関わってきた人達の感じているであろう、配信でしか届けられない悔しさは計り知れない。

だけど、わたしは配信だからこその幸せを与えてもらったと思っていて、与えられた幸せをしっかりと受け取ることができたと思っている。

 

わたしは、様々なジャンルを通過してきたわたしのオタク人生の中で、数える程しか遠征したことがないし、遠征は一大事で、金銭的にも体力的にも正直ものすごく大変なことだと思っている。

たぶん、世界が以前みたいに遠征できる状況に戻ったとしても、わたしは頻繁に現場に通うことはできないと思う。そんな弱小地方オタクとしては、今だけでもこうやって配信でライブを届けてくれることが有り難く、ライブを観れることが、奇跡みたいに、嬉しく思う。

 

とっ散らかってきたけど、今やれることをどんどんやってくれるめせもあ。が、頼もしくて、愛おしくて、大好きだなぁ、と思う。ど新規のくせに。

これから先、世界がどうなっていくか分からないけれど、これからもこの、あまりにも優しい株式会社DDに心を奪われたままなんだろうな、と思う。

たぶんトークコール会(ひと枠だけでも当選したい……!)では何一つ言葉を上手く話せないと思うから、幸せにしてくれてありがとうの気持ちを、ここに記しておく。

 

 

(そしてまた何故か昼夜逆転している)